私たちの任務は、貨物を安全に効率よく届けること。
本船のスムーズな運航を支えるために、現地に委託している国内外の代理店とは毎日、連絡を取り合っています。
運航本船のスケジュール調整や、貨物の積み付け計画も、私たちの重要な仕事です。当社の本船は、専用船ではなく、多目的船。
車やコンテナ、鋼材など、様々な荷姿があるので、それぞれの特徴を事前に把握し、少しでも多くの貨物を積むのがワザの見せ所です。 担当本船が横浜に寄港するときは、現地で船長や代理店と打ち合わせをし、前航海の問題点などを聞いて、次回の運航に活かします。
ときには計画通りにいかず、積み付けプランの変更を強いられることも。その際は、一等航海士や現場監督と協議し、どのように積み付け変更するのがベターか即時に判断。そのときの現場のスピード感、緊張感は、この仕事の醍醐味です。
当社の配船先は、太平洋島嶼国をはじめ、アジア、豪州など。彼らとのメールや電話のやりとりは、ほとんど英語です。しかし、軽いあいさつや感謝をする際は、現地の言葉を使っています。気持ちよく、楽しく仕事ができるパートナー関係を築きたいですからね。
ちなみに本船の乗組員はほとんどがフィリピン人です。ご飯を一緒に食べる時は、学生時代に勉強していたフィリピン語を使って雑談することもあります。
あれは、入社2年目の夏のことでした。乗船実習の機会を頂いた私は、船長をはじめとした22人の乗組員と共に、約1.5カ月間、海の上での生活を体験しました。
まさに太平洋のど真ん中。自分たちの船の他には、建物も灯りも見えません。ただただ雄大な海が広がるばかりです。
「夜になると真っ暗になるのでは?」と、想像するでしょうか?
いえ、必ずしもそうではないんです。
太陽が沈み、夜が訪れるそのとき。水平線の向こうから昇ってくる月は、太陽かと見間違えるほどに、煌々とした光を放っていました。空気の澄んだ大海の中で輝く、月の美しく幻想的な光りは、今も私の瞼の奥に残っています。
ちなみに、パラオでは、満月は縁起の良いものとされていて、国旗のモチーフにもなっています。太平洋に浮かぶ月は、本当に美しいですからね!
出社時間の定刻よりも、少し早めに到着してすぐにメールチェック。
朝一に営業本部とミーティング。本船の動静を確認・共有しています。
どんな荷物が、いつ、どこから積まれるか正確な情報を擦り合わせ。
安全かつ効率よく、少しでも多くの貨物を積めるようにプラン作成。
普段は外食しています。新橋は飲食店が多いですが、人気店はすぐに行列ができてしまうので要注意です。
港での貨物の積み下ろしがスムーズに行えるよう、船や港の状況を事前確認。
各港湾情報を共有したり、削減できる運航コストはないか検討しています。
仕事が早く終わった日には友人や先輩とお酒を飲みに行き、リフレッシュしています。
国内外の代理店 それぞれの港で発生する業務を委託している現地の会社
専用船と多目的船 「専用船」は、自動車専用船、コンテナ専用船など特定の貨物を専門に輸送する船。「多目的船」はコンテナのみならず、車両や長尺物など様々な荷姿の貨物を運ぶことが出来るよう設計された船です。専用クレーンのほか、車両が直接乗降するための傾斜路が設けられています。
積み付けプラン 船のどこに何を積み付けるか事前に計画し表にあらわしたもの。このプランをもとにして港で荷役作業が進められます。全ての貨物を安全に効率良く積むにはどのようなプランが最善かを日々考えています。
島嶼国(とうしょこく) 領土が大小さまざまな島々から構成される島国のことをいいます。大陸から遠く離れているため、開発が困難で、国土も狭く、人口、国民所得も低い途上国です。